読書感想文 パズル崩壊 - 法月綸太郎
言い得て妙。
ずっと追っていたつもりが、
どこかで違う人を追いかけていた(あいさつ
この作品の何がすごいって、
読者にわかった気にさせる点において
抜きんでていること。
一番最初の「重ねて2つ」では、
刑事さんがある一つの推論をもとに
答え合わせをするように現場検証をする。
こうだと思うからこう。こうだと思うからこう。
そうやって追っているうちに、
事件の縁取りが出来ているのに
中身が一切見えない。
城を落とすには外堀から固めろとよく言いますが、
この作品の場合、外堀固めてさぁ攻めるぞと思ったら
城門の中に城は無かったのと近い感覚。
登場人物が追っている影と、
読者が並走して追っている影は
同じ一つの軸から伸びているのに、
読者が追っているのは最後まで虚像なんです。
短編集なので、1つ目の作品でおーって思ってたら
そのあとに続く話もずっしり重く。
練り上げられた絶妙なトリックが展開される。
そんじょそこらの推理小説家が
裸足で逃げ出しそうな仕組みが
人が 情景が
ただただ溶けて染み込んだ集大成。
それでいて、読みづらいわけでもなく
すんなり頭に入るトリック。
読み終わった後に漏れたため息は
呆然と充実
交わらないけど何か澄んだものでした。
ずっと追っていたつもりが、
どこかで違う人を追いかけていた(あいさつ
この作品の何がすごいって、
読者にわかった気にさせる点において
抜きんでていること。
一番最初の「重ねて2つ」では、
刑事さんがある一つの推論をもとに
答え合わせをするように現場検証をする。
こうだと思うからこう。こうだと思うからこう。
そうやって追っているうちに、
事件の縁取りが出来ているのに
中身が一切見えない。
城を落とすには外堀から固めろとよく言いますが、
この作品の場合、外堀固めてさぁ攻めるぞと思ったら
城門の中に城は無かったのと近い感覚。
登場人物が追っている影と、
読者が並走して追っている影は
同じ一つの軸から伸びているのに、
読者が追っているのは最後まで虚像なんです。
短編集なので、1つ目の作品でおーって思ってたら
そのあとに続く話もずっしり重く。
練り上げられた絶妙なトリックが展開される。
そんじょそこらの推理小説家が
裸足で逃げ出しそうな仕組みが
人が 情景が
ただただ溶けて染み込んだ集大成。
それでいて、読みづらいわけでもなく
すんなり頭に入るトリック。
読み終わった後に漏れたため息は
呆然と充実
交わらないけど何か澄んだものでした。
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